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ストリートアーティスト、Spraychildが語る“アート”とは

Spraychild (スプレーチャイルド)は、型を使うスプレーアートのひとつであるステンシルアートで、急上昇中のストリートアーティストです。

 Spraychildのアートは、70年代のUKパンクロックからインスピレーションを受けたミリタリーのテイストや、60年代のイギリスの労働階級の間で急速に広がった“スキンヘッド”のカルチャーなど、イギリスのアイコニックなシーンを連想させます。

 

ー Spraychildにとってアートとは

 私にとって、アートは自己表現、自我の延長とも言えます。みんなそれぞれ個性があるでしょう? 着るものから、口にするもの、じっくり聞き入る音楽や、社会的カルチャーに対する見方はそれぞれ違う。それと同じで、アートは私にとって、自分が好きなものや“私らしさ”を他者に表現する方法の1つです。

 

ー クリエイター界の最大の秘密

 私をストリートアートの世界に引き込んだ、Pike 169 TCF (パイク 169 The Chosen a Few; 選ばれしもの)。ストリートアートのスタイルに挑戦したのは、まさに彼の作品を目にしたことがきっかけです。彼の作品を見たあの瞬間から、様々なテクニックやペイントの仕方を試して、最も自分が表現しやすいものは何か探り続けました。そうして溜まったスケッチを手に、ロンドンの街に出てから6ヵ月、今や私の作品は世界中の壁に生きています。

 その道のりの間、Pike 169 TCFは私を支え、勇気をくれた存在。彼を通して、たくさんの素晴らしいアーティストたちに出会い、ストリートアートへ同じ情熱をもった人々と人間関係を構築することができました。

 

ー 自由な表現

 私は、自分のアートを形にする方法として様々な選択肢を持っています。ひとつは、アート作品を販売するオンラインプラットフォーム、Not On The High Streetから、一般の人や団体の依頼を受けて作品を作るパターン、もう1つは、私のストリートアート作品を街で見かけた人から私に直接依頼が来るパターンです。

 ステンシルアートを何層にも重ねて絵を完成させるやり方は、私が見たいと思うビジュアルを思うままに創り出させてくれます。そして、そのアートがロンドン中の、グラフィティのためのスペースを通じて、多くの人と共有される。それに加えて私は、自分の作品を他の公共スペースに貼り付けてくれる世界中のアーティストたちと共有しています。

 公共の作品は、極めてパーソナルで個人的なものです。もし、アーティストがストリートアートで人を喜ばせようとしたら、その瞬間、作品がもつ意味と価値は失われる。作品は自然と、メッセージの粗さと純粋さが込められていくものなのです。何かに抗う気持ちとか、意見はそれぞれテリトリーを持ち合わせているから。

 私は、ストリートアートを通じて、一般の人々からの支持をより受けるようになったと感じます。これまでのInstagramでの反響はごいですよ。特に、'Press To Reset the World (ここを押して世界をリセット)'のシリーズに関する投稿やメッセージがたくさん届きました。

@spraychild

ー アーティストが持つ力

 今日の社会において、アーティストは重要役割を持っていると思います。それは言論の自由でもあります。もちろん、あなたが声をあげる対象をしっかりリスペクトしないといけません。ロンドンの法的にグラフィティ・アートを描ける壁は、とても大きな意味を持っています。個人的には、人々が、壁とか路地を飾るストリートアートの写真を撮るのを見ながら、Brick Lane(ブリック・レーン)を歩くのがすごく好き。それはまるで、変化し続けるキャンバスであり、みんながその一部でもあるのです。

 

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2018/8/8

Translated/ Edited by Natsuko Yamashita 

 

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