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ラッシュジャパンのLGBT支援宣言

日本では、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)の人々が職場の上司や同僚の目を気にしてヘテロセクシャルの人と結婚して仮面夫婦を装うというケースがしばしば見受けられます。ばかばかしいと思うかもしれませんが、日本ではよくある光景です。

ラッシュは、愛の力を信じています。これはたんなるキャッチフレーズではなく、ラッシュジャパンが取り組んだキャンペーンの名称でもあります。社会のなかであらゆる愛の形が認められ、LGBTが公共の場で不利益をこうむったり法律上で不利な立場に立たされないことを求める活動を行いました。チャリティ&キャンペーン担当者の丸田千果がラッシュジャパンの取り組みについてご紹介します。

-日本でのLGBTを取り巻く現状を教えてください。

「個々人によってずいぶん異なります。ある調査によると日本人の20人に1人(5.2%)がなんらかのセクシャル・マイノリティーに該当するものの、学校や職場でそれを公表している人はごくわずかです。このことは、セクシャル・マイノリティーへの理解の低さを示すものといえるでしょう。約70%のセクシャル・マイノリティーが小学校~高校で差別によるいじめを経験し、約30%が自殺を考えたことがあるという調査結果もあります。多くのレズビアンやゲイがプライベートについて他人に話さないようにしていたり、恋人や配偶者について上司や同僚から聞かれるたびにヘテロのパートナーがいるふりをすることがとてもストレスになっている、といった話は実際多く存在するのです。つい最近毎日新聞が行った同性婚に関する調査結果は、私たちにとって非常に画期的に思える内容でした。要は、同性婚を支持する人のほうが反対する人を上回ったということです(44%が賛成、39%が反対、17%が無回答)。賛成者は女性、若年層、都市部に住む人に多く見られ、反対と回答した人の大部分は男性と中高年層でした。この調査の背景には、東京都渋谷区が提出した条例の一件があります。この条例が成立すれば、渋谷区は日本で初めて同性間カップルを結婚相当として認める自治体となるのです」

-日本のLGBTは、法律上どのように不利な立場にあるのでしょうか。

「日本の法律で同性間カップルの結婚は認められていませんし、結婚に相当する続柄として認定している自治体もありません。つまり、配偶者控除といった税制優遇や相続、養育権といった場合の権利を認められていないということです。私企業によるサービスでは、例えば携帯電話の家族割引や結婚式場などLGBTにフレンドリーな会社も増えてきていますが、一方で賃貸契約で同性間カップルであることを理由に断られたり、入院中のパートナーの看病に正式な配偶者でないからといって拒否されるというケースは多々あります。」

-ラッシュジャパンのWe Believe in Love-LGBT支援宣言-キャンペーンについて聞かせてください。社内ではどのような変化が見られましたか。また、外部からの反応はどうでしたか。

「昨年実施したキャンペーンはロシアの反同性愛法に反対するための企画でしたが、今年やったWe Believe in Love-LGBT支援宣言-は日本国内のLGBT差別の問題にフォーカスしたものです。ショップでは専用のボードを用意して、あらゆる人の愛の形を支持するという声をお客様に書きこんでもらいました。また、オンライン署名サイトChange.orgを通じてLGBT支援に積極的に取り組む全国の自治体への賛同の声を募り行政に届けました。3週間のキャンペーン期間中、約18,000筆の署名を7つの自治体に届けることができました。社内での取り組みとしては、3つの改善を行っています。人事制度の改定により、同性間のパートナー登録による結婚祝い金と結婚休暇の支給を開始しました。忌引も認められます。また、性別認識と性的志向を採用における差別禁止規定に加えました。そして、採用時のエントリーシートから性別の項目をなくし、WEB新規会員登録時の性別記載の選択肢の男性・女性に「その他」を追加しています。プレス向けのイベントを開催し、『チャリティポット』で助成をしている団体やLGBT支援に取り組む著名人を招待しましたが、そこには30を超えるメディアが参加してくれたんですよ」

-スタッフやお客様の反応はどのようなものでしたか。

「スタッフからもお客様からも、嬉しい声をたくさん受け取りました。例えば次のようなものです。
・最初にショップを訪ねたとき、ひとりのスタッフからLGBTキャンペーンをやっているんですと声をかけられました。ただ一言「そうですか・・・」と答える私を、パートナーが離れたところからじっと見つめていました。2回目に行ったときに、私はスタッフに自分がゲイであることと、このようなキャンペーンをやってくれて感謝していることを告げました。私が福島出身であると言うと、そのスタッフはラッシュのチャリティ・プログラムとFunDのことを教えてくれたんです。今回は、無事にハート型のメッセージを書いてボードに貼って帰ることができました。
・いつの日か、同性間のパートナーでも差別におびえることなく、セクシャリティーに関係なく平等な権利を保障されながら暮らせるようになりますように。ありがとう、ラッシュ!
・通りがかりにこのキャンペーンを目にした瞬間、時が止まったかのような気持ちになりました。私たちのために声を上げてくれている人たちがいるなんて!LGBTはテレビに映るような人々だけではないということを、もっと多くの人に知ってほしいと思っています。あなたのすぐ横にいるんです。日本の社会からセクシャル・マイノリティーへの差別と偏見がなくなりますように。
・お客様とLGBTについて語り合えたことは、とても実り多き体験でした。最初はいぶかしがっていた人でも、話をしていくうちにその疑問が晴れ、笑顔になっていくんです。LGBTの友達がいますが、苦労が多いようで社会に対して恐れや不安を抱いています。このキャンペーンに参加することで、誰もが平等に愛する権利をもっていること、そしてどんな形の愛も認められることの重要性を理解することができました。私はその事実をお客様に伝えただけです。すべての人がラッシュのショップに来て笑顔になってくれることを強く願っています」

-このキャンペーンを実施してよかったことはなんですか。

「お客様がこのキャンペーンに心動かされる様子を、たくさんのショップスタッフが目のあたりにしたことです。あるショップは、LGBTとそうでない人が出会うコミュニティ空間に生まれ変わりました。署名を実施した都心部の店舗では、地域のLGBT支援団体の活動を広く知ってもらうことができましたし、ラッシュを通じてLGBT支援団体と自治体の交流も生まれています」

-LGBT支援のために、次はどのような企画を予定していますか。

「先に述べた渋谷区の条例がどうなるかによりますが、条例が制定された場合、渋谷区内のショップでそれを記念したイベントを実施して他の自治体にアピールしたいと思っています。また、4月末には東京レインボー・プライドに参加します。それから、スタッフたちは来年のバレンタインデーにもLGBT支援のキャンペーンをやりたいと言うでしょうし、そのときには同性婚の合法化を求めて声をあげるべきタイミングとなっているはずです」

追加情報(2015年3月31日)
ついに渋谷区が日本で最初の、同性間パートナーを結婚相当の間柄として認める条例が可決されました。条例施行日となる2015年4月1日は、ラッシュジャパンにとって祝福すべき1日となるでしょう!

2015年冬に行ったラッシュジャパン「WE BELIEVE IN LOVE - LGBT支援宣言 -」キャンペーンの詳細はこちら

2015年6月に行った#GAYISOKキャンペーンはこちら

ラッシュ LGBT支援
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